夏の夜の怪談話 「愛妻家の私」
2017-08-23 Wed 07:49
017-kaidan-201.jpg





017-kaidan-202.jpg




 
  「愛妻家の私」




自分で申し上げるのも変だけれど、
私、佐山孝二は世間では愛妻家と言われている。




例えば家事 -


朝のゴミ出しは嫌がる男性もいるようだけど、
うちでは普通に夫側の義務としてある。




途中、仕事帰りに、
幾つかの買い物要請がメールで着信しても、
当たり前のように愚痴も無く立ち寄る。





ようやく子どもたちも手を離れ、
首都圏で大学生と社会になっているし。



週末は既に二切りのため、
私がランチのご飯を作ったり、
夕飯に好きな料理で妻を喜ばせたりも。




何年か前に、
フローリングにリフォームして、
掃除も半分は自動で掃除機が終わらせてくれる。





もちろん・・家事だけではない。




先月、夏の休みの際に、
沖縄か太平洋の島のリゾート地を、
早めに予約もしていて、
今年もまた、二でのんびりする計画だ。





そうそう、
何でこんな話をしているかと言えば、
今日は妻の結花理の誕生日だからだ。




自画自賛を長々と続けたい訳では無いけれど、
結婚をして二十五年、
私は変わらずに彼女を愛しているから。





「ただいま、花は届いていたかい?」




リビングには大振りの花瓶に生けられた、
私からのプレゼントの花束が・・





「良かった、無事に届いて」




白いカサブランカと、
かすみ草が結花理の好きな花だった。


二十五年間、
こうして同じ花束を届け続けていたのだけど・・。




唯一、ちょっと残念なのは、
彼女がいささか寡黙なことだろうか。




でもその笑顔が見れれば、
言葉なんて必要は無いけれどね・・。





そんな仲が良かった私たちだったけれど・・



朝、私が出勤する時に、
ニコニコとした笑顔で見送ってくれた彼女が、
一週間前から少し不穏な感じになった気がした。





「行って来るね」




相変わらず結花理には笑顔にはなっていた。




。。



ドアを閉めるタイミングが、
この一週間、ちょっと違うのだ・・。





いや、この間なんて、
静かな彼女が私の方を見て、
こんな事を言ったような気がした。





「・・連れて来たのね・・


あの女に似たを・・・・」





「え?・・・・」





あの女って・・



何故、そんな事を言うんだろう?・・・





「変だな、これはもしかしたら、
結花理だけの問題じゃないかもしれない」




不吉な予感がするもので、
その日から私は帰宅を少し早めた。





その夜の事だった -



夕飯の後から好きな番組を観たり、
お風呂で一日の汗を流したりして、
10時過ぎくらいには寝室に入って眠った。





・・それから・・・




何時くらいだったろうか・・



隣のベッドで寝ていたはずの結花理が、
ベッドには居なくなっていた・・。




『え?・・何処に行ったんだ』





電灯は点けずに、
私は静かに少し開いていたドアから、
ゆっくりと寝室から出て探してみた。




スリッパも避けて、
裸足で廊下をこっそりと歩いた・・。




リビングとキッチンは続きであるが、
キッチンの辺りから何やら声が聞こえた。


・・






m(u_u)m ここでお願いいたします☆



 02kumab02_20170822232028ba7.jpg


ハート今年は二話になってしまいましたが
↓お読み頂ければと思います・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと続きを読んでみたい方はどうぞ・・・☆



夏の夜の怪談話 「愛妻家の私」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:2 | top↑
夏の夜の怪談話 「洗面所の鏡」
2017-08-08 Tue 00:12
017-kaidan-101.jpg





 017-kaidan-102.jpg




紗英は最近、引っ越しをした。




以前はアパートだったけれど、
近所が煩くなり新しくマンションに変えたのだ。





紗英が別段に目立つ訳でも無かったが、
行く先々で何故か話題となるようで・・


大学の寮から出て自活してからというもの、
引っ越しは数回以上にはなっていたと思う。





変な噂が立ったり、
突然、変わった隣人から嫌がらせを受けたり。




引っ越し先が芳しく無いのか?
幾度と似たようなトラブルに巻き込まれ、
悪いこともしていないのにと、
自分を苛んでしまったり・・。




そしてまたこの前に、
彼女は似たような状況になった果てに、
新しいマンションに越して来たのだった。





「今度は何もありませんように」




買い足した真新しい椅子とテーブルは、
まだ30代を過ぎたばかりの若い女性らしく、
ペイントは明るいクリーム色で、
キッチンの片付けをしながら、
気分はちょっとだけ華やいだのだが・・。





何日かは無難に過ごせていたけれど -


だが、少ししてから紗英は鏡が気になった。




鏡は洗面所にあって、
以前から備え付けられていたようだ。




よくあるバスルームの隣がすぐトイレで、
その間に手洗い場があるのだが・・



たまに歯磨きをしていたり、
顔を洗っていたりすると、
鏡の中から何か、
声のようなものが聞こえて来る気がしたのだ。




それは、どうやら子どもらしき声で・・




「ミエルヨ」



とか・・



「マタダヨ、ミエル」




などと、
何を言っているのかが理解出来ない内容だった。





「・・嫌だわ、
備え付けだから外す訳にもいかないみたいだし」





それからも・・


洗面所の鏡からは、
毎日では無かったのだけど、
中からの声はたまに彼女を怯えさせた。





一ヶ月が過ぎ、やはりまだ、
たまに声が鏡から聞こえるのにたまりかね、
紗英は管理人に連絡をしてみた。




その日の午後にやって来た管理人は、
老人というほどでは無かったが、
おそらくは何処か会社をリタイアして、
この仕事に就いたような感じの男性だった。





ただ、酷く寡黙なので、
紗英の方から声の説明をすると・・




「以前の方からは、
何もクレームは無かったんですがね」




それだけを言って、
鏡のあちこちを触ったり、
とりあえずビスのような部分を外したりした。





「あの・・・」




「また何か聞こえたら外しますから」





そっけない言葉だけを残し、
その鏡はまた、何時もと変わらずに、
洗面所に存在していた・・。




『でも、鏡を外してはいけないような・・』




混沌とした複雑な気分のまま、
管理人が色々とやって行った後は、
しばらくは穏やかな状態が続いたのだった。





が。。



紗英がほの暗い洗面所へと、
家電量販店で小さいライトを買って来た日。



あの声のようなモノがまた聞こえて来た。





「・・オカアサン、アカリダ」



・・






m(u_u)m ここでお願いいたします☆



 08kaidan03_20170807214359216.jpg


ハートあなたの身近にそんなことが・・
↓日常と非日常のはざ間にある場所




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと先を読んでみたい方だけどうぞ・・・☆





夏の夜の怪談話 「洗面所の鏡」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の終わりの怪談話 「携帯電話」 最終話
2016-09-14 Wed 00:18
00autumn01.jpg




 00autumn02.jpg




麻子の目の前には携帯電話が一つある-



それは、今時のスマートフォンではなく、
少し前のガラパゴス系、
いわゆるガラ系の二つ折りのモバイルだった。




今年三十代になる麻子だったが、
パソコンのキーボードを打つ仕事をしていたため、
スマートフォンに替えるのに抵抗があり、
いまだにガラ系の携帯電話を使っていた。




そんな彼女も来年には、
同級生だった彼と結婚する予定になっていた。





・・ある時・・・


その古いと言えば古い携帯電話に、
同級生のゆかりから友達の美依が亡くなったと、
突然の訃報が舞い込んだ・・。





「麻子、美依が亡くなったのを知ってる?
彩花から電話があって・・
私、同窓会の予定を聞く幹事なんだけど」




「・・そうなの・・・」




「伝えられていなかったけど
何か訳ありな亡くなり方だったみたいで」




ゆかりは特に彼女と親しかったため、
声も上ずっていた感じだったのだが・・。




「訳ありね・・・」





・・ふーんと麻子は思った。



途中にはあまり良い感情だけだった事も無く、
複雑気持ちにもなった・・。




美依は美しく、
同級生の中でも群を抜いていたような美人で。
何ヵ月前だろうか?
彼女から連絡があって会った記憶がある。





しきりに昔の高校時代の話になり・・



懐かしさと共に甦ったのは、
麻子の好きだった先輩と彼女が、
何の気なしに付き合い出して、
結果、少しだけ付き合っていた麻子が、
振られた形になった事が思い出されたのだ。





・・ふと、麻子は悪戯に、
彼女の携帯にメールをしてみたくなり、
まさかねと思いながらも、
美依のアドレスに他愛ない言葉で送信をしてみた。





『ご機嫌いかがでしょう?私は相変わらずですが』




ほんの出来心だった -




もちろん、メールは返っては来ずに、
その日は反対にほっとしたのだったが・・。





だが次の日、
そんな悪戯心に後悔に苛まれる結果になった。





『お久しぶり、麻子は元気そうね
私も変わらずに過ごしているわよ』





・・え?・・・



元気って、変わらずにって?・・




それはアドレスも変わらず表示されている、
彼女、美依からの返信のようだったが。




まさかそんなと麻子は驚いてしまった。
美依からって、一昨日、
ゆかりから連絡があったばかりではないか。
彼女は前に亡くなってしまったという連絡。





麻子は少し焦りながら、
美依らしきモバイルへの返信をまた送ってみた。




『本当に美依なの?だったら会えないかしら』




・・たぶん、彼女の母親とか、
まだ亡くなったばかりなのだから、
誰か親族や身近に居る人のイタズラだと・・。




。。



そのメールに返って来た内容は、
更に麻子を恐怖に陥れた・・。




『良いわよ、
週末、土曜日なんかはどうかしら?』





自業自得とは言え、
返信の通りにしなくてはいけない気になった。





『では土曜日、何処にすれば良いかな?』





場所は繁華街で真上町、
昔、よく行った老舗のカフェでシャンブルと、
メールの最後には夕方6時となっていた。




でも・・・

これはナンダロウ?



悪い夢でも見ているような・・・




メールをもう一度、打ってみたい衝動を抑え、
麻子はそわそわとした数日間を過ごした。




そして、土曜日は足早にやって来たのだった。



・・




真上町のカフェ・シャンブルは、
土曜日の夕方はあまり混んではいなかった。





『・・6時か、まだまだだわ』




土曜日なので仕事は休み、
真上町までは電車で四駅くらいだけれど、
麻子は家でも落ち着かず、
早めに出て来てしまったのだ-




心の底には、
亡くなった友人が来ない方を希望していたが、
反面、何かの確認のような、
そんな気も否定出来なかった・・。


・・





m(u_u)m ここでおねがいいたします☆



 08kaidan03_201609132235265e0.jpg


ハート先月書こうと思っていたお話です
↓今期、最後の怪談を読んでください・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと読んでみたい方どうぞ・・・☆




夏の終わりの怪談話 「携帯電話」 最終話の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の夜の怪談話 「美しい庭の家」
2016-08-15 Mon 00:48
00kaidan2015-3-01.jpg





 00kaidan2015-3-02.jpg




 「美しい庭の





抄子には毎日、通勤に出る途中に、
そこを通るのを楽しみにしている場所があった。




その小さく造成された区画の団地は、
およそ十世帯くらいの屋が並んでいたけれど。




春には、
まだ若い桜並木にうす桃色の花が咲き、
また、静かにはらはらと散って行く・・
夏は花壇に植えられた色とりどりの花が競う。




秋になれば、
作為的に作られたのだろう、
々を結ぶ瀟洒なウッドデッキのような木枠に、
蔦が絡まっていて、
晩秋には赤く色づいた葉が落ちている。




何時も近隣にいる野鳥が、
団地に植えられた木の鳥の巣箱に集い・・



それがすずめであったり、
メジロだと思われる鳥だったり、
バードサンクチュアリのようで心地好い。





「・・天国があったら、
もしかして、こんな風な感じかしら」




自分のマンションと言えば、
趣味が昔はスポーツで、
しかもアイテムが少ない陸上部だったし、
どうも一般女性的な趣味が無く、
1LKの部屋は何だか殺風景だった・・。




でもお洒落は嫌いでは無かったし、
容姿を冷静に見てみれば、
悪くは無いのだろうけど、
華やかさには欠けていたりする・・。




特に近年は、
やる気も起こらない会社に転職してしまい、
自業自得とはいえ、
その殺風景さに拍車がかかった感もあった。





・・そんな生活感が欠けた彼女は、
最近までそんな美しい造成地があるなんて、
通過するまで全く分からなかった・・。




どうしてもやや遠回りになり、
足が目が自然に庭と言うか、
ガーデンというイメージの庭へと行ってしまう。



砂を噛むようなまるで潤いが無い生活を、
そのエリアで補うような感じさえする・・。





・・パーゴラと言うのは、
後から聞いて知った単語だけれど、
軒下にあるそれには、
木製の椅子と共に葡萄のつるが巻き付いている。




広い庭には小さいあずまやもあり、
手の込んだ造りについつい見いってしまうのだ。




抄子がその々の間や道を通るのは、
もう一つ、理由があった・・。




じろじろと見ていた訳では無かったりが、
区画の一番端っこのこのには、
まだ幼稚園くらいの可愛い男の子がいるからだ。





そのの奥さんの趣味なのだろう、
歩道や並木や花壇だけではなく、
その子が住む家の庭はことさら花々があり、



抄子が見たことも無かった花や植物で、
まさに百花繚乱といったところ -





「あ、お姉ちゃん、会社へいくの?」




「ユウキ君、お早う、また寄り道しちゃった」




男の子とは目が合った時から、
簡単な会話をするようになっていた。


・・



抄子はそれから気合いを入れながら、
また、会社という社会の中に、
入り込まなくてはいけない気がした。




何気なく通るあの小さな天国が非日常であり、
会社は何年も勤めていても、
頑張ってはみているけれと、
彼女に取っては異空間でもあったからだ。




普通の規模の会社ながら、
まだ男尊女卑も色濃く残ったそこは、
行けば恐妻家と噂される課長が、
早目に来ていて椅子にふんぞり返っている。




机の上のパソコンの前で、
ぼんぼりが付いた耳掻きを使い、
果てはフッとその辺りに息で吹き飛ばす。




『またやってる、不潔だなぁ・・』




課長が朝早いのは、
きっと奥さんに追い出されるからに違いない。




抄子が静かに入って挨拶をしても、
「あ、おっは」とつまらない軽さで返し、
時間で部長が来ればへこへこと煩くお辞儀を続ける。




『・・こんなものなのかしら、どこの会社でも』




彼女に取っては二社目になるのだが、
合わないと感じて
辞めてしまった前の会社の方が、
まだ人間性では勝っていた気がする・・。




退屈な一日がこうして始まる -





・・それから・・・



彼女は何度もあの駅からはちょっと遠回りな、
でも心癒される団地へと足を伸ばした。




特に何時もは朝が多かったけれど、
一度、昼間のムシャクシャした気分を変えたくて、
帰り道に、
ユウキ君の家の前へ寄ってみたことがあった。




夏も終わりに近い時期だったけれど、
だとしたら夕方の6時過ぎなら、
灯りくらい点いている筈の暗さだったのだが。




「あれ?ユウキ君、今日は誰もいないの?」




軒下の椅子には、
男の子が朝に会う時のように座っているのだけど。




「いないよ」




「ママ、お買い物とかなのかな?」




「そうじゃないよ、でも大丈夫だよ」




また来てねと、
彼は言って別れたけれど・・
抄子はふと気が付いたことがあった・・。




『ユウキ君のお母さんて人、
これまで会ったことがあったっけ?』


・・





m(u_u)m ここでおねがいいたします☆



 08kaidan04_20160815002635f1c.jpg


ハート現実と非現実の間
↓そんな場所に人間はいる・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと怪談を読んでみたい方だけどうぞ・・・☆



夏の夜の怪談話 「美しい庭の家」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の夜の怪談話 Part2 「お友達」
2016-08-03 Wed 00:04
02016-000kaidan0002.jpg



今回はやや微笑ましい(?)
そんな怪談をお読み頂ければ・・・。




02016-000kaidan002-2.jpg




 「お友達」





真夏は自分の名前を好きになるまで、
ちょっと時間が掛かった・・




小さい頃幼稚園なんかではまだ、
幼稚園の制服や持ち物には、
平仮名で『まなつ』と書かれるため、
真夏という漢字が、
何を物語るのか知らなかったため。




それが・・・


小学校の中学年以降にもなれば、
盛夏を表す意味だと分かり、
つまらないいじめっ子たちがシーズンオフ、
秋だとか真冬などにつまらないからかいを始めた。




「や~い、冬なのに真夏~」




・・そんな子は実は、
好きだからからかうという世の常で、
好ましく思っていた男の子たちの行動だった。




実際、小さい頃からくるくると、
天然パーマみたいなカールの癖っ毛が、
彼女の可愛い顔に合っていて、
何処かアンティークの人形のような、
薄い茶色の瞳と共に魅力的なポイントとなっていた。




「まったくもう!」




多くの小さい少女がそんな感じなように、
彼女もまた、
男の子たちの心理までは分からず仕舞い。




たった一人、
かけがえのない身近な友達だけが、
嫉妬もせずに笑って聞いてくれていた -





「・・だからさ、なんでからかう訳?
ずうっとだよ、幼稚園の前からだよ」




友達は似たような年齢なのに、
何時も穏やかに、ある意味冷静に言った。




「それはカールとか可愛いからだよ
男の子は真夏のことが好きなんだよ」




ふーん、と素直になれないのは、
いい加減小学校の三年くらいになれば、
そんなからかいなんて、
ワンパターンでしかなくなり、
飽き飽きしてるのさえ分からない子が多かったから。





「分かったよ、きりこちゃん・・」




真夏の隣には、
何時もきりこと彼女が呼んでいた女の子がいた。




きりこちゃんのことは、
家族、お母さんやお父さんには内緒だ。




何故かと言えば、
初めて彼女のことを見た時に、
・・それは三歳くらいを過ぎた辺りだったか。




越して来た新しい家に、
夜に出て来た『きりこちゃん』のことを、
嬉しくてお母さんに言ったら・・



最初、怪訝そうな顔になり、
それでも話し続けたら、
お母さんの顔が歪んで酷く叱られてしまった。




「誰もいないじゃないの!嘘をつくのはだめよ」




いつも優しいお母さんの、
夜中の恐ろしい顔を初めて見た真夏は、
それ以来、きりこちゃんの話をするのを止めた。





「わたしのことは誰にも言わないほうがいいよ」




「え?どうして?」




「ほかのひとには見えないみたいだから」




「ふうん、そうなんだ・・・
わかった、言わないようにするね」




きりこちゃん、は・・
でもあれからずうっと、
一人っ子の真夏の親しい友達だった。


・・




真夏が十回目の夏を迎えたある日-



夏休みに入ったので、
お父さんの盆のお休みに田舎にある、
お祖父ちゃん、
お祖母ちゃんの所へ行くことになった。




今年も喜んだ・・

毎年、お父さんの休みに、
何日か泊まることにしていた、
祖父母の住む田舎の家が大好きだから。





何時もは車の移動が多かったけれど、
田舎へは、
列車に乗って行くことにしていたため・・


列車の乗り降りや、
その前に駅弁を買ったり、
夏休みにしか出来ない季節限定の楽しみが、
行き来する中や着いてからにも沢山あった。




田舎の家は増改築もされていて、
近くに親族が住む他には、
祖父母以外には誰も住んでいなかった。




そして内緒なのだけど、
毎年、そこには
きりこちゃんも一緒に付いて来たりしていた。




数年以上も彼女と一緒だけど、
誰にも見えてはいないと、
真夏が安心をしてしまい、
一昨日だったか、
近隣の子どもたちと遊ぶ時に、
きりこちゃんを連れて行ったことがあった。




「あ、真夏ちゃん、その子だれ?」




「親戚の子と一緒に来たの?」




え・・とその時、真夏は反対に驚いた。


・・





m(u_u)m ここでおねがいいたします☆



 07kaidanb03_20160802234944471.jpg


ハート今回はそう恐くない?・・
↓そんなひと夏の怪談話Part2




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村





もっとお話しを読んでみたい方だけどうぞ・・・☆




夏の夜の怪談話 Part2 「お友達」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の夜の怪談話 2016 「アルバイト」
2016-07-21 Thu 00:38
02016-000kaidan001.jpg





今年もまた、不定期に怪談を書いて行きます。


拙い文章ですが、
幾つかの話の中に、
皆さんの琴線に触れるお話がありましたら。




02016-000kaidan001-01.jpg




 「アルバイト」





彰生には毎年、
秘かに楽しみにしていることがあった。




それは季節労働とでも言えば良いのだろうか、
いわばこの時期だけのアルバイトだった。




季節労働とは言ってみても、
日頃は駅前の学習塾で教鞭をとっていたため、
別段、独り暮しに困る訳では無かったし・・



何年か前に、
そのシーズンしか開かないバイト先の、
マネージャーだか、
管理者だかに声をかけられたのが最初だった。





「あの・・大変に言いにくいのですが、
ウチでアルバイトをする気はありませんか?」




初めはその接触の仕方が不躾だなと、
ちょっと怪訝な気分だったけれど・・



内容を聞いて行くうちに、
何故か日頃の鬱積が少し晴れるかもしれないと、
マネージャーという男の話を聞いて思った。




『幽霊のバイトか、オモシロイかも・・』




では何故、
彰生にそんな話が来たのかと言えば、
管理者の男はまた、ユニークな言葉を放った。




「生きていらっしゃるのに、
生きてはいない感じが秀逸だからです」




その一言で、
彰生は割と簡単にその季節のアルバイトを受けた。




『生きてはいない感じが秀逸だから』




ふと帰宅した後に、
あの、それこそ影の薄い男に言われた言葉が、
今更ながら気になってはいた・・。




思いがけず彰生は、
これまでの人生を振り返ってしまうことになった。




「確かに、あまりいい生き方じゃなかったけど」


・・




その地方にある大きな遊園地の、
夏を盛り上げるお化け屋敷は、
夏休みという時期とも重なって盛況だった。




保生が最初にその作り物の裏手に行くと、
飄々とした管理者、オーナーが出迎え、
彼にお化け屋敷の中の衣装を手渡した。





「ゾンビですね・・なるほど
あのですね、僕は仕事が他にあるので、
毎日という訳にはいかないのですが・・」




「分かっていますよ、
駅前の塾でお仕事をされている」




「え?前に言いましたっけ?」




それからお化け屋敷のオーナーは、
にこりと薄い笑いを浮かべて言った。




「シフトですが、
昼の11時から夜7時の間で
来れる時には前日までに、
モバイルでメールを送って頂ければ」




彰生は最初から狐につままれたようでもあり、
でも自分では夏期講習の最中、
ストレスが溜まりまくっていたもので、
反対にユルい雇用内容にほっとしていた。




そして・・

初日から彰生のお化けのコスプレが始まった。


・・




むろん、夏は学生たちには大切な時期だ-



それと比例するかのように、
彰生の仕事は相変わらず忙しかったが、
あの遊園地へは、
特に後半のタイムテーブルに空きがあれば、
何故だか心待ちにして向かう自分がいた・・。




・・この二重生活は、
きちんとした態度を当然のように強いられる、
日々の息苦しさのような部分から、
一時的に解放をしてくれていた・・。





何年が過ぎ去ったかも忘れた気がした・・。




その場所はオーナーのカラーが出ているらしく、
そこに集うアルバイトもまた、
少し変わった感じの人たちのように見受けられた。




反対に、でも距離感がある気がしたし、
皆、詮索好きでも無かったため、
彰生は毎年その場へと気楽に足を運ぶことが出来た。





・・ある日・・・



休憩時間に、
どういう訳か前から不思議な噂があった、
鴇田という男の話になったことがあった。




彼は全身古びた包帯に身を隠した、
病院に念を残したというお化け役で、
まともに顔を見たことも無かったのだが・・



珍しく、お化けのスタッフの何人かが・・




「鴇田さんはさ、
実は本当に生きて無いらしいって噂でさ」




「そうそう、彼って一番最後に残るよね
誰もこうして休憩で素顔なんか見たこと無いって」




「・・俺も聞いたことあるよ・・
もしかしたら実体が無いんじゃないかって」


・・






m(u_u)m ここでおねがいいたします☆


 08kaidan03_20160721002612d30.jpg


ハート人と時間とがテーマです
↓そいういこともあるかもしれない・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと先を読んでみたい方だけどうぞ・・・☆





夏の夜の怪談話 2016 「アルバイト」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
| すみませんワタシは占い師 | NEXT