FC2ブログ
夏の夜の怪談話 「夜、そこに停まる車」
2018-08-19 Sun 00:23
018-kaidan11.jpg





018-kaidan12.jpg




紗羅は一年前に、
このマンションへ引っ越して来た。



理由は特に無かったけれど、
前の部屋が更新時期になっていたのと、
何年か住んだ場所にも、
何となく飽きていたためだった。




以前には防犯のためとか、
色々と考えて二階以上にしていたけれど、
新しいマンションは、
セキュリティーがきっちりしているとかで、
あまり考え無しに一階の角部屋になった。




・・彼女はふと、
毎日の自分の生活についてを思い返した。




例えばOLで会社勤めをしていて、
毎朝、定時にバスや電車に乗って、
同じ場所に通っていたなら、
別段、こんな疑問は、
湧いては来なかったと思うけれど。



紗羅は毎日、この一階の角部屋に居て、
特に何もしてはいない感じなのだ。




その毎日、何もしていないという記憶も、
明日の朝には、
何故か消えてしまっている気がする。




ただ・・


微かな記憶が残っているとすれば、
毎夜、かなり遅くに、
必ず部屋の外に車が停まり・・



それは、
ハイブリッド車でも無ければ、
昔のうるさい音でもないエンジンの音で、
一分とか何分かとか駐車をしては、
また、そこから行ってしまう。




その記憶だけが、
毎夜、あると言えばあるだけだった。




が、ある夜 ー


微かな記憶だけ残るその車の中で、
誰かが何か言葉を言っているようで。




夏の夜には、
窓も閉めてエアコンだけを使っていたけれど、
その日だけは、
サッシの窓を少しだけ開けていたので、
その声らしきものが聞こえて来た感じだった。




「・・逃げた 駄目じゃないか・・・」




その後に珍しくエンジンが止まり、
紗羅の居る一階ではなく、
二階へと、
一人だけでは無い足音が向かったような気がした。




さて?


逃げたとは誰だろう、


駄目とは何故なんだろう?・・



足音は誰なんだろう?




足音が聞こえた後からは、
また、同じ時間の感覚で、
その車は去って行ってしまったようだった。




そんな事があってから、
彼女はある夜に夢を見た・・。




何人かの人がいて、


何人かは蒼ざめた顔付きで、

何人かは体から血を流している。




その側には紗羅が居て、
手には硝子の瓶を持っていた・・。



自分でその中身を、
どくどくと人に流しているようだ。


・・





m(u_u)m ここでおねがいいたします☆



  08kaidan04_20180818215249d33.jpg


ハートが深いのは人・・・
↓この場所は何故、此処にあるのか?




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと続きを読んでみたい方はどうぞ・・・☆




夏の夜の怪談話 「夜、そこに停まる車」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の夜の怪談話 「ハーブティ」
2018-07-29 Sun 01:17
018-k01-01.jpg





今年もまた、
怪談のお話を何話か書いていきたいと思います。



あの世なのか、
はたまた何処の人々の話なのか・・



皆さんの感性で読んで頂ければ。




018-k01-02.jpg





   「ハーブティ」




奏多(カナタ)は幼稚園に通っていた。



本当は近くの幼稚園の方が、
仲がいい近所のカノコちゃんもいたし、
遠い場所まで行かなくてもいいんじゃないか?
などと思っていたけれど・・



ママじゃなくパパのお母さん、
しゅうとめ さんが、
近くまで幼稚園のバスが来るからと、
ママの意見を聞かなかったから。




「ママはなんだかタイヘンだ」




奏多はでも、
ママのお母さんとの方が、
お話しをするのが楽しかった。




ママのお母さん、
つまりおばあちゃんは、
いつも奏多の家の、
お仏壇のある部屋の、
押入の中から出て来るけれど・・



「そんな所にお祖母ちゃんがいるはずないわ」


と言って、
ママは信じてくれなかったけれど。




奏多のお祖母ちゃんは、 昔、
離婚をしていて母子家庭だったために、
由香梨は最近までは、
母親とも一緒に暮らしていたのだが。




「・・おばあちゃん、いなくなっちゃった」




脳の病気だとかで、
おばあちゃんが死んでしまったけれど・・



それから不思議なことがあって、
悲しむ彼の前に、
ある日突然に祖母が現れたのだった。




小さな仏壇のある部屋の、
押入の中から出て来ては、
奏多と遊んでくれたりしていたのだ。




・・奏多はそれよりも、
最近、元気がないママのことが気になっていた。




どうも春に、
幼稚園の一つ上のクラスになり、
まひろちゃんという女の子と仲良くなったけれど。



まひろちゃんのママが、
奏多のお母さんを気に入っていなくて、
友達から弾いたり、
グループラインを組んでみても、
奏多の母親だけに冷たく当たっていたのだった。




「あなたもね・・
お母さんなんだからもっとしっかりしなくちゃ」



「はい・・・」




奏多の父方の祖母は、
叱責するだけでは無かったけれど、
ジェネレーションギャップがあり、
アドバイスも今時には感覚が古い。




母親が不甲斐ないと、
一人息子の大事な孫のためにもならないと感じ、
姑が趣味にもしていた、
自作のハーブティを差し出した。




「これ、カモミールと柚子の
カモミールは神経も落ち着くから」




ママは浮かない顔のままでお茶を口にしたけれど。




幼稚園での、
まひろのママ友の事を考えると、
明日の登園時の幼稚園バスで、
待つ場所へ行くのすらうんざりとした。




「子どもにバスに乗る席まで決めなくても」




まひろママの、
やたら順番を付けたがるやり方や、
ついでに奏多と自分とを、
ママ友カーストを作って
嫌がらせをするかのような態度には、
本当に辟易していたのだったが・・。




由香梨はでも実のところ、
まひろママが嫌がらせをするのは ー



奏多と一緒のピアノと絵画教室で、
自分の子よりも息子の方が優秀で、
幼稚園部門で絵が賞を受賞したり、
ピアノの発表会で選ばれたりするのが悔しくて、
その結果、
そんな下らない行為に及んでいるのが分かってはいた。




一つ、まひろと違う教室や、
習い事の場所を変えようとしたら、
息子は慣れた先生が気に入っていて、
変えたいと思う由香梨には、
今のところ どうする事も出来ないままになっていた。


・・




奏多は来週、ママやパパ、
お祖母ちゃん、お祖父ちゃんと、
朝霧山へピクニックに行く予定だ。



パパの車で行くけれど、
ちょっとママの元気がないことが気になっていた。




「ママ、行きたくないの?」




「あ、そうじゃないけど
ちょっと気分が良くなくてね
心配しなくていいのよ」




由香梨は子どもに、
要らぬ負担をかけているのも申し訳無いと感じていた。


が、それが更に、
彼女の気持ちを蝕んでいたのに気付か無かったのだ。




朝霧山へ行く前に、
奏多は押入から出て来る、
お祖母ちゃんにこんなことを言われた。




「奏多、お母さんを元気にしてあげたいかい?」



「うん、でもどうしたらいいの?」




「朝霧山へ行ったら、
おばあちゃんが言う草をつんできなさい
そうしたら、また
それでいいことを教えてあげるからね」



ピクニックの前に、
お祖母ちゃんと存在約束をしたのだったが。


・・




m(u_u)m ここでおねがいいたします☆


08kaidan02_20180729011105876.jpg
 

ハート現世とあの世は紙一重
↓あなたのその場も、もしかしたら・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと先を読んでみたい方はどうぞ・・・☆



夏の夜の怪談話 「ハーブティ」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:2 | top↑
夏の夜の怪談話 「愛妻家の私」
2017-08-23 Wed 07:49
017-kaidan-201.jpg





017-kaidan-202.jpg




 
  「愛妻家の私」




自分で申し上げるのも変だけれど、
私、佐山孝二は世間では愛妻家と言われている。




例えば家事 -


朝のゴミ出しは嫌がる男性もいるようだけど、
うちでは普通に夫側の義務としてある。




途中、仕事帰りに、
幾つかの買い物要請がメールで着信しても、
当たり前のように愚痴も無く立ち寄る。





ようやく子どもたちも手を離れ、
首都圏で大学生と社会になっているし。



週末は既に二切りのため、
私がランチのご飯を作ったり、
夕飯に好きな料理で妻を喜ばせたりも。




何年か前に、
フローリングにリフォームして、
掃除も半分は自動で掃除機が終わらせてくれる。





もちろん・・家事だけではない。




先月、夏の休みの際に、
沖縄か太平洋の島のリゾート地を、
早めに予約もしていて、
今年もまた、二でのんびりする計画だ。





そうそう、
何でこんな話をしているかと言えば、
今日は妻の結花理の誕生日だからだ。




自画自賛を長々と続けたい訳では無いけれど、
結婚をして二十五年、
私は変わらずに彼女を愛しているから。





「ただいま、花は届いていたかい?」




リビングには大振りの花瓶に生けられた、
私からのプレゼントの花束が・・





「良かった、無事に届いて」




白いカサブランカと、
かすみ草が結花理の好きな花だった。


二十五年間、
こうして同じ花束を届け続けていたのだけど・・。




唯一、ちょっと残念なのは、
彼女がいささか寡黙なことだろうか。




でもその笑顔が見れれば、
言葉なんて必要は無いけれどね・・。





そんな仲が良かった私たちだったけれど・・



朝、私が出勤する時に、
ニコニコとした笑顔で見送ってくれた彼女が、
一週間前から少し不穏な感じになった気がした。





「行って来るね」




相変わらず結花理には笑顔にはなっていた。




。。



ドアを閉めるタイミングが、
この一週間、ちょっと違うのだ・・。





いや、この間なんて、
静かな彼女が私の方を見て、
こんな事を言ったような気がした。





「・・連れて来たのね・・


あの女に似たを・・・・」





「え?・・・・」





あの女って・・



何故、そんな事を言うんだろう?・・・





「変だな、これはもしかしたら、
結花理だけの問題じゃないかもしれない」




不吉な予感がするもので、
その日から私は帰宅を少し早めた。





その夜の事だった -



夕飯の後から好きな番組を観たり、
お風呂で一日の汗を流したりして、
10時過ぎくらいには寝室に入って眠った。





・・それから・・・




何時くらいだったろうか・・



隣のベッドで寝ていたはずの結花理が、
ベッドには居なくなっていた・・。




『え?・・何処に行ったんだ』





電灯は点けずに、
私は静かに少し開いていたドアから、
ゆっくりと寝室から出て探してみた。




スリッパも避けて、
裸足で廊下をこっそりと歩いた・・。




リビングとキッチンは続きであるが、
キッチンの辺りから何やら声が聞こえた。


・・






m(u_u)m ここでお願いいたします☆



 02kumab02_20170822232028ba7.jpg


ハート今年は二話になってしまいましたが
↓お読み頂ければと思います・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと続きを読んでみたい方はどうぞ・・・☆



夏の夜の怪談話 「愛妻家の私」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:2 | top↑
夏の夜の怪談話 「洗面所の鏡」
2017-08-08 Tue 00:12
017-kaidan-101.jpg





 017-kaidan-102.jpg




紗英は最近、引っ越しをした。




以前はアパートだったけれど、
近所が煩くなり新しくマンションに変えたのだ。





紗英が別段に目立つ訳でも無かったが、
行く先々で何故か話題となるようで・・


大学の寮から出て自活してからというもの、
引っ越しは数回以上にはなっていたと思う。





変な噂が立ったり、
突然、変わった隣人から嫌がらせを受けたり。




引っ越し先が芳しく無いのか?
幾度と似たようなトラブルに巻き込まれ、
悪いこともしていないのにと、
自分を苛んでしまったり・・。




そしてまたこの前に、
彼女は似たような状況になった果てに、
新しいマンションに越して来たのだった。





「今度は何もありませんように」




買い足した真新しい椅子とテーブルは、
まだ30代を過ぎたばかりの若い女性らしく、
ペイントは明るいクリーム色で、
キッチンの片付けをしながら、
気分はちょっとだけ華やいだのだが・・。





何日かは無難に過ごせていたけれど -


だが、少ししてから紗英は鏡が気になった。




鏡は洗面所にあって、
以前から備え付けられていたようだ。




よくあるバスルームの隣がすぐトイレで、
その間に手洗い場があるのだが・・



たまに歯磨きをしていたり、
顔を洗っていたりすると、
鏡の中から何か、
声のようなものが聞こえて来る気がしたのだ。




それは、どうやら子どもらしき声で・・




「ミエルヨ」



とか・・



「マタダヨ、ミエル」




などと、
何を言っているのかが理解出来ない内容だった。





「・・嫌だわ、
備え付けだから外す訳にもいかないみたいだし」





それからも・・


洗面所の鏡からは、
毎日では無かったのだけど、
中からの声はたまに彼女を怯えさせた。





一ヶ月が過ぎ、やはりまだ、
たまに声が鏡から聞こえるのにたまりかね、
紗英は管理人に連絡をしてみた。




その日の午後にやって来た管理人は、
老人というほどでは無かったが、
おそらくは何処か会社をリタイアして、
この仕事に就いたような感じの男性だった。





ただ、酷く寡黙なので、
紗英の方から声の説明をすると・・




「以前の方からは、
何もクレームは無かったんですがね」




それだけを言って、
鏡のあちこちを触ったり、
とりあえずビスのような部分を外したりした。





「あの・・・」




「また何か聞こえたら外しますから」





そっけない言葉だけを残し、
その鏡はまた、何時もと変わらずに、
洗面所に存在していた・・。




『でも、鏡を外してはいけないような・・』




混沌とした複雑な気分のまま、
管理人が色々とやって行った後は、
しばらくは穏やかな状態が続いたのだった。





が。。



紗英がほの暗い洗面所へと、
家電量販店で小さいライトを買って来た日。



あの声のようなモノがまた聞こえて来た。





「・・オカアサン、アカリダ」



・・






m(u_u)m ここでお願いいたします☆



 08kaidan03_20170807214359216.jpg


ハートあなたの身近にそんなことが・・
↓日常と非日常のはざ間にある場所




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと先を読んでみたい方だけどうぞ・・・☆





夏の夜の怪談話 「洗面所の鏡」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の終わりの怪談話 「携帯電話」 最終話
2016-09-14 Wed 00:18
00autumn01.jpg




 00autumn02.jpg




麻子の目の前には携帯電話が一つある-



それは、今時のスマートフォンではなく、
少し前のガラパゴス系、
いわゆるガラ系の二つ折りのモバイルだった。




今年三十代になる麻子だったが、
パソコンのキーボードを打つ仕事をしていたため、
スマートフォンに替えるのに抵抗があり、
いまだにガラ系の携帯電話を使っていた。




そんな彼女も来年には、
同級生だった彼と結婚する予定になっていた。





・・ある時・・・


その古いと言えば古い携帯電話に、
同級生のゆかりから友達の美依が亡くなったと、
突然の訃報が舞い込んだ・・。





「麻子、美依が亡くなったのを知ってる?
彩花から電話があって・・
私、同窓会の予定を聞く幹事なんだけど」




「・・そうなの・・・」




「伝えられていなかったけど
何か訳ありな亡くなり方だったみたいで」




ゆかりは特に彼女と親しかったため、
声も上ずっていた感じだったのだが・・。




「訳ありね・・・」





・・ふーんと麻子は思った。



途中にはあまり良い感情だけだった事も無く、
複雑気持ちにもなった・・。




美依は美しく、
同級生の中でも群を抜いていたような美人で。
何ヵ月前だろうか?
彼女から連絡があって会った記憶がある。





しきりに昔の高校時代の話になり・・



懐かしさと共に甦ったのは、
麻子の好きだった先輩と彼女が、
何の気なしに付き合い出して、
結果、少しだけ付き合っていた麻子が、
振られた形になった事が思い出されたのだ。





・・ふと、麻子は悪戯に、
彼女の携帯にメールをしてみたくなり、
まさかねと思いながらも、
美依のアドレスに他愛ない言葉で送信をしてみた。





『ご機嫌いかがでしょう?私は相変わらずですが』




ほんの出来心だった -




もちろん、メールは返っては来ずに、
その日は反対にほっとしたのだったが・・。





だが次の日、
そんな悪戯心に後悔に苛まれる結果になった。





『お久しぶり、麻子は元気そうね
私も変わらずに過ごしているわよ』





・・え?・・・



元気って、変わらずにって?・・




それはアドレスも変わらず表示されている、
彼女、美依からの返信のようだったが。




まさかそんなと麻子は驚いてしまった。
美依からって、一昨日、
ゆかりから連絡があったばかりではないか。
彼女は前に亡くなってしまったという連絡。





麻子は少し焦りながら、
美依らしきモバイルへの返信をまた送ってみた。




『本当に美依なの?だったら会えないかしら』




・・たぶん、彼女の母親とか、
まだ亡くなったばかりなのだから、
誰か親族や身近に居る人のイタズラだと・・。




。。



そのメールに返って来た内容は、
更に麻子を恐怖に陥れた・・。




『良いわよ、
週末、土曜日なんかはどうかしら?』





自業自得とは言え、
返信の通りにしなくてはいけない気になった。





『では土曜日、何処にすれば良いかな?』





場所は繁華街で真上町、
昔、よく行った老舗のカフェでシャンブルと、
メールの最後には夕方6時となっていた。




でも・・・

これはナンダロウ?



悪い夢でも見ているような・・・




メールをもう一度、打ってみたい衝動を抑え、
麻子はそわそわとした数日間を過ごした。




そして、土曜日は足早にやって来たのだった。



・・




真上町のカフェ・シャンブルは、
土曜日の夕方はあまり混んではいなかった。





『・・6時か、まだまだだわ』




土曜日なので仕事は休み、
真上町までは電車で四駅くらいだけれど、
麻子は家でも落ち着かず、
早めに出て来てしまったのだ-




心の底には、
亡くなった友人が来ない方を希望していたが、
反面、何かの確認のような、
そんな気も否定出来なかった・・。


・・





m(u_u)m ここでおねがいいたします☆



 08kaidan03_201609132235265e0.jpg


ハート先月書こうと思っていたお話です
↓今期、最後の怪談を読んでください・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと読んでみたい方どうぞ・・・☆




夏の終わりの怪談話 「携帯電話」 最終話の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
夏の夜の怪談話 「美しい庭の家」
2016-08-15 Mon 00:48
00kaidan2015-3-01.jpg





 00kaidan2015-3-02.jpg




 「美しい庭の





抄子には毎日、通勤に出る途中に、
そこを通るのを楽しみにしている場所があった。




その小さく造成された区画の団地は、
およそ十世帯くらいの屋が並んでいたけれど。




春には、
まだ若い桜並木にうす桃色の花が咲き、
また、静かにはらはらと散って行く・・
夏は花壇に植えられた色とりどりの花が競う。




秋になれば、
作為的に作られたのだろう、
々を結ぶ瀟洒なウッドデッキのような木枠に、
蔦が絡まっていて、
晩秋には赤く色づいた葉が落ちている。




何時も近隣にいる野鳥が、
団地に植えられた木の鳥の巣箱に集い・・



それがすずめであったり、
メジロだと思われる鳥だったり、
バードサンクチュアリのようで心地好い。





「・・天国があったら、
もしかして、こんな風な感じかしら」




自分のマンションと言えば、
趣味が昔はスポーツで、
しかもアイテムが少ない陸上部だったし、
どうも一般女性的な趣味が無く、
1LKの部屋は何だか殺風景だった・・。




でもお洒落は嫌いでは無かったし、
容姿を冷静に見てみれば、
悪くは無いのだろうけど、
華やかさには欠けていたりする・・。




特に近年は、
やる気も起こらない会社に転職してしまい、
自業自得とはいえ、
その殺風景さに拍車がかかった感もあった。





・・そんな生活感が欠けた彼女は、
最近までそんな美しい造成地があるなんて、
通過するまで全く分からなかった・・。




どうしてもやや遠回りになり、
足が目が自然に庭と言うか、
ガーデンというイメージの庭へと行ってしまう。



砂を噛むようなまるで潤いが無い生活を、
そのエリアで補うような感じさえする・・。





・・パーゴラと言うのは、
後から聞いて知った単語だけれど、
軒下にあるそれには、
木製の椅子と共に葡萄のつるが巻き付いている。




広い庭には小さいあずまやもあり、
手の込んだ造りについつい見いってしまうのだ。




抄子がその々の間や道を通るのは、
もう一つ、理由があった・・。




じろじろと見ていた訳では無かったりが、
区画の一番端っこのこのには、
まだ幼稚園くらいの可愛い男の子がいるからだ。





そのの奥さんの趣味なのだろう、
歩道や並木や花壇だけではなく、
その子が住む家の庭はことさら花々があり、



抄子が見たことも無かった花や植物で、
まさに百花繚乱といったところ -





「あ、お姉ちゃん、会社へいくの?」




「ユウキ君、お早う、また寄り道しちゃった」




男の子とは目が合った時から、
簡単な会話をするようになっていた。


・・



抄子はそれから気合いを入れながら、
また、会社という社会の中に、
入り込まなくてはいけない気がした。




何気なく通るあの小さな天国が非日常であり、
会社は何年も勤めていても、
頑張ってはみているけれと、
彼女に取っては異空間でもあったからだ。




普通の規模の会社ながら、
まだ男尊女卑も色濃く残ったそこは、
行けば恐妻家と噂される課長が、
早目に来ていて椅子にふんぞり返っている。




机の上のパソコンの前で、
ぼんぼりが付いた耳掻きを使い、
果てはフッとその辺りに息で吹き飛ばす。




『またやってる、不潔だなぁ・・』




課長が朝早いのは、
きっと奥さんに追い出されるからに違いない。




抄子が静かに入って挨拶をしても、
「あ、おっは」とつまらない軽さで返し、
時間で部長が来ればへこへこと煩くお辞儀を続ける。




『・・こんなものなのかしら、どこの会社でも』




彼女に取っては二社目になるのだが、
合わないと感じて
辞めてしまった前の会社の方が、
まだ人間性では勝っていた気がする・・。




退屈な一日がこうして始まる -





・・それから・・・



彼女は何度もあの駅からはちょっと遠回りな、
でも心癒される団地へと足を伸ばした。




特に何時もは朝が多かったけれど、
一度、昼間のムシャクシャした気分を変えたくて、
帰り道に、
ユウキ君の家の前へ寄ってみたことがあった。




夏も終わりに近い時期だったけれど、
だとしたら夕方の6時過ぎなら、
灯りくらい点いている筈の暗さだったのだが。




「あれ?ユウキ君、今日は誰もいないの?」




軒下の椅子には、
男の子が朝に会う時のように座っているのだけど。




「いないよ」




「ママ、お買い物とかなのかな?」




「そうじゃないよ、でも大丈夫だよ」




また来てねと、
彼は言って別れたけれど・・
抄子はふと気が付いたことがあった・・。




『ユウキ君のお母さんて人、
これまで会ったことがあったっけ?』


・・





m(u_u)m ここでおねがいいたします☆



 08kaidan04_20160815002635f1c.jpg


ハート現実と非現実の間
↓そんな場所に人間はいる・・




人気ブログランキングへ



にほんブログ村 その他趣味ブログ 占いへ
にほんブログ村




もっと怪談を読んでみたい方だけどうぞ・・・☆



夏の夜の怪談話 「美しい庭の家」の続きを読む
別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:0 | top↑
| すみませんワタシは占い師 | NEXT