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夏の夜の怪談話 「ハーブティ」
2018-07-29 Sun 01:17
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今年もまた、
怪談のお話を何話か書いていきたいと思います。



あの世なのか、
はたまた何処の人々の話なのか・・



皆さんの感性で読んで頂ければ。




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   「ハーブティ」




奏多(カナタ)は幼稚園に通っていた。



本当は近くの幼稚園の方が、
仲がいい近所のカノコちゃんもいたし、
遠い場所まで行かなくてもいいんじゃないか?
などと思っていたけれど・・



ママじゃなくパパのお母さん、
しゅうとめ さんが、
近くまで幼稚園のバスが来るからと、
ママの意見を聞かなかったから。




「ママはなんだかタイヘンだ」




奏多はでも、
ママのお母さんとの方が、
お話しをするのが楽しかった。




ママのお母さん、
つまりおばあちゃんは、
いつも奏多の家の、
お仏壇のある部屋の、
押入の中から出て来るけれど・・



「そんな所にお祖母ちゃんがいるはずないわ」


と言って、
ママは信じてくれなかったけれど。




奏多のお祖母ちゃんは、 昔、
離婚をしていて母子家庭だったために、
由香梨は最近までは、
母親とも一緒に暮らしていたのだが。




「・・おばあちゃん、いなくなっちゃった」




脳の病気だとかで、
おばあちゃんが死んでしまったけれど・・



それから不思議なことがあって、
悲しむ彼の前に、
ある日突然に祖母が現れたのだった。




小さな仏壇のある部屋の、
押入の中から出て来ては、
奏多と遊んでくれたりしていたのだ。




・・奏多はそれよりも、
最近、元気がないママのことが気になっていた。




どうも春に、
幼稚園の一つ上のクラスになり、
まひろちゃんという女の子と仲良くなったけれど。



まひろちゃんのママが、
奏多のお母さんを気に入っていなくて、
友達から弾いたり、
グループラインを組んでみても、
奏多の母親だけに冷たく当たっていたのだった。




「あなたもね・・
お母さんなんだからもっとしっかりしなくちゃ」



「はい・・・」




奏多の父方の祖母は、
叱責するだけでは無かったけれど、
ジェネレーションギャップがあり、
アドバイスも今時には感覚が古い。




母親が不甲斐ないと、
一人息子の大事な孫のためにもならないと感じ、
姑が趣味にもしていた、
自作のハーブティを差し出した。




「これ、カモミールと柚子の
カモミールは神経も落ち着くから」




ママは浮かない顔のままでお茶を口にしたけれど。




幼稚園での、
まひろのママ友の事を考えると、
明日の登園時の幼稚園バスで、
待つ場所へ行くのすらうんざりとした。




「子どもにバスに乗る席まで決めなくても」




まひろママの、
やたら順番を付けたがるやり方や、
ついでに奏多と自分とを、
ママ友カーストを作って
嫌がらせをするかのような態度には、
本当に辟易していたのだったが・・。




由香梨はでも実のところ、
まひろママが嫌がらせをするのは ー



奏多と一緒のピアノと絵画教室で、
自分の子よりも息子の方が優秀で、
幼稚園部門で絵が賞を受賞したり、
ピアノの発表会で選ばれたりするのが悔しくて、
その結果、
そんな下らない行為に及んでいるのが分かってはいた。




一つ、まひろと違う教室や、
習い事の場所を変えようとしたら、
息子は慣れた先生が気に入っていて、
変えたいと思う由香梨には、
今のところ どうする事も出来ないままになっていた。


・・




奏多は来週、ママやパパ、
お祖母ちゃん、お祖父ちゃんと、
朝霧山へピクニックに行く予定だ。



パパの車で行くけれど、
ちょっとママの元気がないことが気になっていた。




「ママ、行きたくないの?」




「あ、そうじゃないけど
ちょっと気分が良くなくてね
心配しなくていいのよ」




由香梨は子どもに、
要らぬ負担をかけているのも申し訳無いと感じていた。


が、それが更に、
彼女の気持ちを蝕んでいたのに気付か無かったのだ。




朝霧山へ行く前に、
奏多は押入から出て来る、
お祖母ちゃんにこんなことを言われた。




「奏多、お母さんを元気にしてあげたいかい?」



「うん、でもどうしたらいいの?」




「朝霧山へ行ったら、
おばあちゃんが言う草をつんできなさい
そうしたら、また
それでいいことを教えてあげるからね」



ピクニックの前に、
お祖母ちゃんと存在約束をしたのだったが。


・・




m(u_u)m ここでおねがいいたします☆


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もっと先を読んでみたい方はどうぞ・・・☆




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・・その日は空が高く晴れ、
奏多はピクニックの自分のポケットに、
お祖母ちゃんが言っていたビニール袋を、
ママには内緒で入れていた。




朝霧山まではドライブも楽しく、
ふもとの広い自然公園では、
ママの心づくしのお弁当で盛り上がった。




奏多はでも、
一番の目的が果たせるのか、
ちょっとドキドキしていたけれど、
パパと散策することになった時に、
野草がたくさん生えている場所にも・・。



その時、声が聞こえて来た ー



「奏多、あっちにあるよ
おばあちゃんが一緒に行くから
根っこまでちゃんと取るんだよ」




奏多は祖母に注意されながら、
その植物を根っこから2、3本取り、
ビニール袋の中に入れて、
近くの川で手を洗ったのだった・・。





。。



楽しかったピクニックの後に、
彼や祖母を悲しませる出来事が起きた。




父方の祖母がやって来て、
パパと一緒に奏多をリビングに呼んだ。




「・・ガッカリしないで聞いてね
ママは少し明日から、
近くの病院に入院することになったの」




「その間には、毎日、
お祖母ちゃんが来てごはんを作ったり、
幼稚園へはパパがバスまで送って行くから」




え!・・・

ママが入院するって、どうして、なぜなの?




「イヤだよぼく、
ママと一緒にいる、病院に入院する」




「大丈夫だよ、
一ヶ月くらいでちゃんと帰って来るし、
パパやお祖母ちゃんと一緒に、
出来るだけママの所へお見舞いに行こうね」




涙がポロポロと流れ、
悲しい気持ちでテーブルに突っ伏した。



彼が泣き止んだのは、
みんなが心配しながら夕食を食べた後で、
その間も、
ママは部屋からも出て来なかった。




いやだよ、イヤだ、
なんでママが入院しなくちゃダメなの?




温かいミルクを飲んでから、
ようやく落ち着いたけれど、
涙が時おり出ては乾く暇が無かった。




「大丈夫、お祖母ちゃんがいるからね
ママ、すぐに帰ってこれるから心配しなくてもいいよ」




押入から心配して出て来た祖母は、
にこにこ笑って奏多のベッドを覗きこんだ。




「ほんとにだいじょうぶなの?」




「安心して眠りなさいね」




・・次の日、
ママは少しだけ笑いながら、
彼の頭を優しく撫でてくれたけれど、


すぐに帰って来る感じがしなかったから、
また、涙でくしゃくしゃになった。





・・ママが入院をしてから、
何日かして、
土曜日の夜にリビングから話し声が聞こえて来た。




「・・由香梨さんも、
あちらのお母さんに何も言えなかったのかしら?
ノイローゼなんて、
一時的だとは言われたけれど・・」




「幼稚園の先生に、
この前、こっそり聞いてみたけど、
どうもその女性は他のお母さんたちからも
嫌われているらしいよ

特に由香梨は、
ターゲットにされていたみたいだし・・」




まひろちゃんのママの事だ、と奏多は思った。



いつもママのことをイジワルしていた。



みんなと一緒にお茶するのも、
ママに言わなかったり、


教室の時間が変わったのを、
ママだけに教えなかったり・・



いつもママはとても悲しそうな顔で、
聞いてもだいじょうぶよ、
としか僕に言わなかった。




また、違う悲しさが彼を襲った時ー


押入からお祖母ちゃんが出て来て、

こう彼に言った・・




「奏多、この間 
ピクニックで取った草があったよね


あれ、ビニールに入れたまま、
この押入の中に乾いてるんだよ」




え、と彼は思った・・



あの時、取った草は、
おばあちゃんが見てくれていたようで、
彼女はそれから、
彼にして欲しい事を告げたのだったが。




「パパのお祖母ちゃんのお茶があるだろ?
あの包みの中にこれを入れて、


まひろちゃんに渡しなさい・・


美味しいハーブティって言ってね
分からないようにやるんだよ」




「それでいいの?・・」




・・




・・何日かしたのち、
本当に、
押入のおばあちゃんが言ったように、
奏多のママが家に帰って来た。





「・・私、まひろちゃんママの
お宅へ行こうと思っていたけど」




ママは前よりも、
少し元気になっていたようだったが・・。




「やめた方が多い、
誰がどうしたのかは分からないようだけど、
あの女性は、
ハーブティを飲んで亡くなったとかで


母さんもそこがショックだったようで
自分も、
オリジナルでお茶を作っていたから」




まひろちゃんの母親は、
先日、昼間に自宅のキッチンで、
息絶えていたのが発見されたのだ。




何でも、趣味だった、
自家製ハーブティを飲んでからだとかで。




「ハーブティ・・・」




よく分からないけれど、
その訃報で以前と同じように、
どうにか普通に戻った自分も、
由香梨はちょっと不甲斐ないとは感じていたけれど。




でも、姑に看てもらっていた、
最愛の愛息、奏多を
またきちんと育てられる喜びもあるのは、
申し訳ないけれど、
負のキーパーソンだったあの女性が、
不慮の事故で亡くなったからでもあった。




あの、どこか姑と似ていた趣味の、


姑とのイメージが被るまひろママが・・。


・・




・・奏多は色々なことを思った・・・



あの日、まひろちゃんに、
よい匂いのする、
美味しいハーブティがあると手渡ししたのは自分だ。




ハーブティ ・・・



だった筈だったのだと思っていたけれど。



先日、ママから誕生日にプレゼントされのは、

野の草花と野草図鑑・・・



どうしても、
あの草の事が知りたかったから、
奏多が希望を言っていたのだ・・。




 『鳥兜 トリカブト』



キンポウゲ科  トリカブト属の総称。

強い毒性を持つ多くは多年草である。




うす紫のその野草は、
あの朝霧山で見つけて摘んだ植物だった。




奏多はでも、仕方がないとも感じていた。




ママをいじめるからだよ、


だからだ、バツっていうのだと思う・・。





・・・ が、ある夜に ・・・




奏多は押入から出て来た、
おばあちゃんにこんな風に言われた。




「奏多・・


ママに意地悪をしたら、


まだ、あの草が残っているからね


パパのお祖母ちゃんにも、ね・・・」


・・






すみませんワタシは夏に怪談を書く占い師



・・・たまに怪談が続くかも・・・

。。











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※なお、文中のトリカブトは毒性があり、

もちろんこうした事は犯罪となりますので、

ご注意ください・・・。



別窓 | *占い師の実話に近い怪談話* | コメント:2 | top↑
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あれ?
私事ですが、シチュエーションに若干オーバーラップする記憶が・・・

トリカブトは出てきませんが、
『奏でる音(ト)』君のパパとママの家を建てたことが。
その数年前に、別の大工さんが祖父母の敷地に、
『奏でる音(ト)』君のパパママの家を建てたんですがね。。。

『だいくシャン!だいくシャン!』
とても可愛い子でした。

よかった、新築を決断してくれて。
2018-07-30 Mon 23:25 | URL | syugyousou #l3W7yd.M[ 内容変更] | top↑
- My dear syugyousou さん - 
v-22(゜▽゜*)こんにちは~☆コメントありがとうございます。

施主のご子息の名前がやや似ているんですね~。
可愛いお子さんで良かったです。
名工は子どもに人気ですね(^ー^)v

2018-07-31 Tue 20:46 | URL | mecha #-[ 内容変更] | top↑
 
 
 
 
 
 
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